MagicDraw・Cameoのデータの入出力

最近、多くのお客様から、MagicDraw・Cameoで作成されたデータを読み込む方法について、お問い合わせをいただきます。いくつかの方法がありますので、このページにまとめます。なお、MagicDraw・Cameo側の操作につきましては弊社では対応できません。

標準機能を利用して読み込む

拡張子.mdzipのファイルを直接読み込むことができます。「生成・入出力」リボン内の「異なる形式の入出力」パネルにある「モデルの読み込み」→「MDZIPファイル」を実行してください。

なお、読み込み機能はバージョン・ビルドが上がるごとに、改善・修正が行われています。できる限り最新のバージョン・ビルドをご利用ください。

Enterprise ArchitectにはMDZIP形式での出力機能はありません。

MTIPアドインを利用して読み込む

オープンソースとして開発されているMTIP (Modeling Tool Integration Plugins) アドインを利用することで、Enterprise ArchitectとMagicDraw・Cameoについて、SysML 1.5のモデルをやりとりすることができます。MTIPアドインの背景については、INCOSEのサイトにある、公開されているPDFドキュメントを見るのが良いと思います。

Githubのmtip-sparx-pluginのページ: https://github.com/the-aerospace-corporation/mtip-sparx-plugin

Enterprise Architectのアドインを利用することで、SysML 1.5のモデルをHuddle Unified Data Schema (HUDS)のXMLファイルとして入出力できます。同様に、MagicDraw・Cameo側のプラグインを利用することで、HUDSのXMLファイルを入出力できます。結果的に、ツール間のデータのやりとりが可能になります。

Enterprise ArchitectのMTIPアドインの利用までの手順

上記のmtip-sparx-pluginのページにあるREADME.mdファイルの抜粋となります。

  1. 上記の「Githubのmtip-sparx-pluginのページ」を開きます。
  2. 右側にある「Releases」の下にあるバージョン番号(このドキュメント作成時では「v1.0.0」)をクリックします。
  3. 「Assets」の一覧内にあるMTIPInstaller.msiをクリックし、ダウンロードします。
  4. MTIPInstaller.msiファイルをダブルクリックし、インストールを実行します。インストール中の設定項目は、既定値のままで問題ありません。
  5. Enterprise Architect 16.0の64ビット版を利用している場合には、後述する方法で64ビット版用としてインストールを行う必要があります。バージョン15.2以前、および16.0の32ビット版ではこの追加作業は不要です。
  6. Enterprise Architectを起動し、「アドイン・拡張」リボン内に「MTIP」のボタンがあることを確認します。
  7. 対象のプロジェクトを開き、モデルブラウザ内で対象のパッケージを選択します。
  8. 「アドイン・拡張」リボン内の「MTIP」のボタンを押し、表示されるメニューから「Launch」を選択します。「MTIP Sparx Plugin」ダイアログが表示されます。
    • ファイルを出力する場合には「Export to HUDS XML」を選択します。XMLファイルの出力先となるフォルダを指定すると、出力が実行されます。ファイル名はパッケージ名.xmlとなります。
    • ファイルを読み込む場合には「Import from HUDS XML」を選択します。別のダイアログが表示されますので、「Select Input XML(s)」ボタンを押し、読み込むファイルを指定します。「Import」ボタンを押すと読み込みを実行します。
    • いずれの場合も、実行が完了しても「MTIP Sparx Plugin」ダイアログは表示されたままです。このダイアログを閉じるとEnterprise Architectごとクラッシュする場合があるようですので、そのまま放置してください。

スパークスシステムズ ジャパンにて発見した、現時点での注意事項・補足は以下の通りです。

  • このアドインは64ビット版Enterprise Architectでも動作するようですが、インストーラが対応していません。64ビット版で利用する場合には、以下の手順でインストールしてください。
    1. 上記のインストール手順の4番までを実行します。
    2. このアドイン用のインストールバッチファイルをダウンロードし、ZIPファイルを解凍します。
    3. アドインをインストールしたディレクトリ(既定値ではC:\Program Files (x86)\The Aerospace Corporation\MTIP)にある「MTIP.dll」ファイルを、ZIPファイルを解凍したフォルダ内にコピーします。
    4. 管理者権限で「EAAddinSetup.bat」を実行します。このインストーラの詳細およびトラブルシューティングはこちらのページをご覧ください
    5. 上記のインストール手順の6番以降を実行します。
  • HUDS XMLファイルを読み込む場合に、他のプロファイルで定義されている要素になってしまう場合があるようです。例えば、要求要素を読み込む場合、「プロジェクト管理」のMDGテクノロジーが無効になっていないと、このプロファイルの「要求」要素になってしまいます。「アドイン・拡張」リボン内の「MDGテクノロジー」パネルにある「設定」ボタンを押し、不要なプロファイルのチェックを外してください。
  • 要素間の接続の配置など、いくつかの内容には対応していないようです。

このアドインはスパークスシステムズ ジャパンではサポートは行いません。また、機能追加要望やバグ報告にも対応できませんので、ご了承ください。(オープンソースですので、修正や改善はGithubに出すのが良いと思います。)

XMI形式で読み込む

XMI形式でもデータを読み込むことができる場合があります。Enterprise Architectが対応するXMIのバージョンは、1.0〜1.2/2.0〜2.5.1です。「生成・入出力」リボンの「XML読み込み」ボタンを押して読み込むことができます。