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     複製の機能についての補足説明


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投稿者 トピック
tkouno
投稿日時: 2012-2-23 9:54
EA Administrator
投稿: 4290

複製の機能についての補足説明

複製の機能についての、補足情報です。

複製機能は、プロフェッショナル版以上で利用可能な機能です。
複数のEAPファイルを利用して分散開発を行い、あとから変更内容を
同期することができます。

分散開発に役立つ手軽な機能ですが、排他制御などは行われませんので
同じ対象に対して変更が同時に行われる可能性があります。

この複製機能については、同じ要素に対する変更があった場合には
「衝突」扱いになります。
(どちらかが上書きされるというわけではありません。)

衝突した情報は、「ツール」→「プロジェクトの管理」→「プロジェクト
ファイルの管理」→「変更の衝突を解決」で表示されます。
(この内容が表示されない場合には、衝突は発生していません。衝突が
発生していない場合には、同じ場所への変更は発生していないという
ことになります。)
衝突の検知と解決は、UMLモデルとしての論理的な単位ではなく、
EAPファイル内のテーブルの「行」単位になります。ですので、衝突を
解決することが容易ではない場合もあります。
(ヘルプファイルにありますように、衝突しないように利用することが前提です。
衝突の解決機能は、その上でやむを得ず(例外的に)衝突が発生した場合に
利用することを想定しています。)



複製の同期を行った場合には、変更があった点についてデザインマスターに
同期され、同時に他の複製プロジェクトからデザインマスターに同期された
内容が、同期を実行した複製プロジェクトにも反映されます。
(複製のプロジェクトファイルには、この「変更があった」を検知するための
情報が付加されます。ですので、EAPファイルのサイズが通常よりも
大きくなります。)

同期作業を行わない限り、複製のEAPファイルの変更が他の人に
反映されることはありませんので、変更の周知の遅延が問題になる場合も
あります。そのほか、この複製の機能の特徴と欠点を適切に理解しないと
適切に運用することは難しいです。
(ですので、弊社としては、複製機能よりはバージョン管理機能を利用して
複数のプロジェクトファイル間でのモデル共有・編集を実現することを
お勧めしています。)



なお、この「複製」の機能は、MicrosoftのJETデータベースの「レプリカ」の
機能をそのまま利用しているだけです。ですので、動作原理や制約などは
すべてこのレプリカの機能と同じです。実際の運用にあたり、「レプリカ」についての
情報を参照することも有用です。

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