パッケージは、要素・他のパッケージ・ダイアグラムを格納する器として機能する、グループ化するための要素です。パッケージは、Windowsのエクスプローラでも利用されているフォルダのアイコンで表現されます。パッケージを利用すると、設計内容を階層的に保持でき、複雑なシステムの設計を分解・分類できます。パッケージとその中身はモデルブラウザ内で自由に移動させることができるので、必要に応じて設計内容の構成の調整を容易に行えます。パッケージは他の位置にコピー＆ペーストしたり、名前を変更したり、内容を一覧として表示したりすることができます。
Enterprise Architectでは、ベースライン・バージョン管理・モデル変換など、多くの機能をパッケージを対象に適用することになるため、パッケージとその構成は重要です。UMLの仕様としては、パッケージは、その中身の名前空間を示すものであり、それぞれの要素は1つのパッケージのみに所属することができます。パッケージは、必要に応じて名前空間の基準として設定可能で、ソースコードの生成機能などに影響します。
注意: |
コーポレート版以上で利用できるセキュリティ(アクセス権)機能が有効になっている場合、パッケージの更新や削除には要素の更新の権限が必要です。 |
ダイアグラム要素のパッケージ
原則として、いずれか1つのダイアグラムのみで使うことを想定しているいくつかの要素(ダイアグラムに固有の要素と表現します)がある場合、その要素をモデルブラウザ内で表示するための特別な「ダイアグラム要素のパッケージ」がモデルブラウザに表示されます。このパッケージは、以下のような要素をダイアグラムに作成すると、そのダイアグラムを保持するパッケージに自動的に追加されます。このパッケージは名前などのプロパティは持たず、要素の器としてのみ機能します。ダイアグラム要素のパッケージは、モデルブラウザ内では3つの青い点と{}の名前で表示されます。
参照: