利用ガイド

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利用ガイド

可視レベルの機能を利用すると、モデル内のパッケージに対して、ユーザーごとに参照可能かを指定することができます。実際の利用者は、この可視レベルの機能を意識する必要は無く、モデル内のパッケージで参照できないパッケージは単に存在しない場合と同じように扱われます。

 

クラウドサービス設定ツールで可視レベルを設定する

 

Proクラウドサーバの設定ツールでプロジェクトを定義する作業の流れは、ほとんどの場合、可視レベルを使用しない場合と同じです。しかし、ユーザーやグループごとにモデルの異なる部分にアクセスできるようにするためには、ユーザーやグループごとに個別のプロジェクト定義が必要です。プロジェクトの接続文字列で定義されたユーザーによって、Enterprise Architectのユーザーやグループがモデルのどの部分にアクセスできるかを制御します。

 

管理職・営業職・技術職の3つのグループからなる環境を例にします。 各グループは、モデル内に自分たち専用のパッケージを1つ以上持ち、他の2つのグループのメンバーへはこれらのパッケージの内容を公開しません。各グループは、Proクラウドサーバ上に定義された独自のプロジェクト定義を必要とするため、そのプロジェクトの定義に対して適切な接続文字列を提供する必要があります。つまり、Proクラウドサーバの接続文字列は非公開とし、適切なメンバーとのみ共有する必要があります。暗号化された接続文字列の使用も検討する必要があります。

 

 

Proクラウドサーバで利用可能になるクラウドサービス設定ツールは、無料で利用できるクラウドサーバの付属するものとほぼ同じです。以下の点のみが異なります。

 

DBMS

説明

Oracle

すべてのOracleの接続設定には、 'DefaultSchema={schema_name};' のオプションを手作業で追加することが必要です。 {schema_name} はEnterprise Architectのテーブルが保存されている物理的なスキーマ名です。以下は指定の例です。

 

Provider=OraOLEDB.Oracle.1;Password=pass;Persist Security Info=True;User ID=user1;Data Source=ORA_SN;DefaultSchema=owner_user;

 

Enterprise Architectのモデルへの一般的なOracleの接続では、データへアクセスするユーザーを示す 'User ID' オプションが含まれます。可視レベルの機能を利用する場合には、異なるアカウント・ユーザーが必要となりますので、 DefaultSchemaの設定が必要となります。

Microsoft SQL Server

すべてのSQL Serverの接続設定には、 データベースマネージャで区別するために別名(Alias)を定義することが必要となります。別名の値は、Enterprise Architectから該当のデータベースを利用する際に指定する値になります。

 

過去のバージョンのクラウドサーバでは、別名はデータベース名から自動的に設定していました。そのため、クラウドサービス設定ツールに登録できるデータベースはそれぞれ1つのみに制限されていました。別名の値を設定することで、同じデータベースを複数回データベースマネージャに登録することができるようになります。

 

 

クラウドサービス設定ツールで可視レベルの機能を有効にする

Proクラウドサーバで提供される可視レベルの機能を有効にするためには、クラウドサービス設定ツールで「OSLC, WebEA, 外部ツール連携を利用する」の項目にチェックを入れる必要があります。

 

クラウドサービス設定ツールは、Proクラウドサーバの専用のアプリケーション (SSProCloudClient.exe) を利用する必要があります。対象のデータベースをクラウドサービス設定ツールの設定済みプロジェクトの一覧で選択して「設定」ボタンを押し、「OSLC, WebEA, 外部ツール連携を利用する」の項目にチェックを入れてください。

 

 

可視レベルの管理

Enterprise Architectのアルティメット版で、可視レベルの機能の設定が可能です。アルティメット版では、可視レベルの機能が有効になっているプロジェクトを開いている場合には、モデルブラウザ内のパッケージを右クリックすると表示される「パッケージの管理」メニュー内に、「可視レベルの設定」の項目が表示されます。それ以外のエディションでは設定を行うことはできませんが、設定した可視レベルの機能は適用されます。

 

セキュリティ(アクセス権)の機能が有効になっている場合には、「可視レベルの管理」のアクセス権があるユーザーのみがこの機能を実行可能です。

 

 

パッケージの可視レベルを設定する

Enterprise Architect内では、パッケージの可視レベルはモデルブラウザ内のコンテキストメニューから設定できます。アルティメット版において対象のパッケージを右クリックし、「パッケージの管理 | 可視レベルの設定」を実行してください。このメニューは、Proクラウドサーバを利用している場合で、可視レベルの機能が有効になっているモデルを開いている場合のみ表示されます。

可視レベルを設定すると、そのレベルの可視レベルを持つユーザーしか内容を見ることができなくなります。ユーザーの可視レベルの設定はユーザーの管理画面で行います。

可視レベルの設定を解除するには、可視レベルとして0を指定してください。

セキュリティ(アクセス権)の機能が有効になっている場合には、「可視レベルの設定」のアクセス権が必要です。

 

 

ユーザーの可視レベルに対する動作

それぞれのユーザーは、対応する可視レベルのパッケージに対して参照可能となります。例えば、可視レベル3および4のユーザーの場合には、可視レベルが未指定(0)および、3と4のパッケージが参照可能となります。