ツールボックスプロファイルの作成

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ツールボックスプロファイルの作成

MDGテクノロジー内には複数のツールボックスプロファイルを作成することができます。 それぞれのツールボックスプロファイルは、ツールボックスに表示される内容を定義します。この内容は、関連づけられた種類のダイアグラムが開かれたときに表示されます。また、利用者がツールボックスのメニューボタンを押して、表示させることもできます。

 

ツールボックスプロファイルを作成するには、下記の手順に従ってください。

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操作方法

1

プロファイルパッケージにダイアグラムを作成します。後で参照できるように名前をつけてください。

2

ダイアグラムのプロパティの「ノート」に以下の書式で表示名(別名)などを指定します。

Alias=MyClass;Notes=Structural elements for class diagrams;

3

ダイアグラム内にToolboxPageという名前のメタクラス要素を作成します。

4

ツールボックス内に作成したいツールボックスページごとに«stereotype»要素を作成してください。

例) MyClassElements MyClassRelationships

 

そして、それぞれのツールボックスのタイトルとして表示される文字列をプロパティの「別名」に設定してください。

例) My Class ElementsMy Class Relationships

 

さらに、プロパティの「ノート」の欄にはツールボックスの説明文を入力して下さい。

ツールチップとしてマウスカーソルを上に載せたときに表示されます。その後、«extends»の接続で、ステレオタイプ要素とメタクラス要素を結びます。

5

それぞれのステレオタイプ要素を選択して、F9キーを押すと属性のプロパティダイアログが表示されます。

 

要素内に、それぞれのツールボックスアイテム用の属性を作成してください。

属性の名前は、配置される要素の名前空間を含んだ形の名前になります。

 

例)UML::Package, UML::Class, UML::Interface など。

 

ツールボックス内に表示される項目は、クラス内の属性と同じ順番で表示されますので、ツールボックスの順番を定義するには、属性の並べ替えボタンを利用してください。

注意:

独自に作成したMDGテクノロジーの要素をツールボックスに配置するためには、まず名前空間としてプロファイル名と要素名を、そして括弧に入れて拡張する要素の情報を入れます。 たとえば、SysML block要素の場合、 "SysML::Block(UML::Class)"と表記します。

(参考:ツールボックス内の接続)

6

ツールボックスから配置できるパターンを設定するには、属性の名前として次のような形で指定します。

 

    My Technology::MyPattern(UMLPattern)

 

ここで、TechnologyIDはMDGテクノロジーのIDです。PatternNameはパターンの名前です。次の例は、具体的な定義の例です。

    BusFramework::Builder(UMLPattern)

 

パターンの追加ダイアログを表示させない場合には UMLPattern ではなく UMLPatternSilent を指定します。

プロジェクトに含まれているパターンを呼び出すことのできるツールボックスを作成する場合には、PatternCategory::PatternName(UML Pattern)の形式で記述します。:

 

    PatternCategory::PatternName(UMLPattern)

 

例:

 

    GoF::Mediator(UMLPattern)

7

ツールボックスのグループを展開せずに表示するなどの設定を、必要に応じて属性として要素に追加します。

(参考:ツールボックスのページ属性)

8

ツールボックスプロファイルを保存するには、ダイアグラムを選択して、以下のいずれかを実行します。

  • モデル > ダイアグラム > 操作 > UMLプロファイルとして保存
  • アドイン・拡張 > MDGテクノロジー > 独自拡張 > ダイアグラムをUMLプロファイルとして保存

 

 

ツールボックスプロファイルのエラー

MDGテクノロジー内でツールボックスを定義して利用する場合に、以下のようなエラーが表示される場合があります。以下の表は、発生する可能性のあるエラーとその説明です。

 

操作方法

説明

Missing base type <name>

エラー例 : 'Missing base type: 'SysML1.3::Block' does not extend 'UML::State'

 

既存のプロファイルを拡張する場合には、その拡張する要素の元になっているUML要素と一致している必要があります。 (例の場合には、 SysML::BlockはUML::Classの拡張なので、UML::Classを型として指定しなければなりません。)

No profile found with id <name>

該当のプロファイルが見つからない場合のエラーです。例えば、その要素が含まれるMDGテクノロジーが無効になっている場合が該当します。

No stereotype <name> found in profile <name>

エラー例: 'No stereotype 'ProxyPort' found in profile 'SysML 1.2'.

 

プロファイルは存在するが、指定されたステレオタイプが見つからない場合のエラーです。上のエラー例では、'ProxyPort'はSysML1.3の要素で、SysML1.2では定義されていないために発生します。

Unknown/Illegal base type: <name>

元になっている要素が見つからないことを示しています。以下に、エラー例とその原因を説明します。

  • Unknown/Illegal base type: UML::Capability -  'Capability'という名前の種類が存在しないために発生しています。
  • Unknown/Illegal base type: SysML 1.3::Block - 他のプロファイルを拡張している要素を利用する場合に、拡張元のプロファイルの直接指定していることが原因です。この例では、Block要素の拡張元である、'UML::Class'を指定する必要があります。

 

注意:

  • ツールボックスページで別名を設定する場合に、単語 'elements' は利用しないでください。この単語を含む場合には、正常に表示されなくなります。
  • ツールボックス内から利用可能と定義された、MDGテクノロジーの要素については、ツールボックスの右クリックメニューから、タグ付き値と制約の同期の機能が利用できる様になります。
  • ツールボックス内の要素の表示順序はプロファイル図やプロファイルパッケージの中のステレオタイプ要素の順序によって決まります。
    • ダイアグラムのコンテキストメニューからUMLプロファイルを作成する場合:
      この場合には、要素の前後方向の順序に従って、ツールボックス内の表示順序が決まります。ダイアグラム内で後ろにあるステレオタイプ要素が示すグループほど、ツールボックスでは下に表示されます。
    • パッケージのコンテキストメニューからUMLプロファイルを作成する場合:
      この場合には、モデルブラウザ内の順序に従って、ツールボックス内の表示順序が決まります。

 

 

参照: