変更の把握と追跡が可能なモデル

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変更の把握と追跡が可能なモデル

いくつかの機能を組み合わせて利用することで、既に作成したモデルの内容を変更する際の変更点(差分)の把握と追跡を容易に実現できます。既存のモデルに対する派生開発や、現状(As-Is)モデルを元に理想(To-Be)モデルを作成する場合など、(広い意味での)異なるバージョンのモデルの作成を支援します。現バージョンのモデルの内容を複製して新バージョンの基礎のモデルとし、その内容を変更できます。

 

 

背景

モデルは、現実の世界に存在する内容を抽象化して表現したものです。現実の世界において、時間の経過とともに内容が変わるのと同様に、現実の世界に対応するモデルの内容も時間の経過とともに変わる場合があります。以下の内容は、こうした場合のいくつかの例になります。

 

 

こうした状況では、モデルに対して時間的な概念を持つ必要があります。このような場合に、この章で説明する機能が役に立ちます。なお、時間の経過だけに限らず、異なるバージョンの定義と管理や将来の状況を複数表現する場合にも利用できます。

 

 

概要

この変更の把握と追跡が可能なモデルは、パッケージ構成(パッケージとダイアグラムのみ)を複製して新しいバージョンの基礎とし、必要に応じて古いバージョンの内容を更新・変更・削除していきます。その際には、「新しいバージョンとして複製」機能を利用するか、ツールボックスなどから新しい要素を作成します。また、この作業の中で、バージョン間の追跡を可能にする情報も自動的に作成されます。

 

この機能は、バージョン管理機能やベースライン機能とは関係のない、独立した機能です。ただし、これらの機能と組み合わせて利用することもできます。

 

ヒント

  • 特に、As-IsモデルとTo-Beの作成と比較の用途で便利です。
  • 既存のモデルに変更を加えずに参照しながら新しいモデルを作成する場合に便利です。
  • 既存のモデルと新しいモデルの間のトレーサビリティも確認できます。
  • 要素間のトレーサビリティの把握に、専用の図を作成すると視覚的に把握できます。

 

 

利用例

 

参照: