バージョン管理をプロジェクトに対して適用

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バージョン管理をプロジェクトに対して適用

Enterprise Architectでのバージョン管理機能を利用する場合には、プロジェクト全体をバージョン管理の対象にするのではなく、モデル内の個々のパッケージを指定してバージョン管理を行います。

 

 

プロジェクトをバージョン管理する

全てのEnterprise Architectのプロジェクトはデータベースに保存されています。EAPX/EAPファイルの場合には、実体はMS-Accessと同じMS-JETデータベースです。つまり、プロジェクトのデータはバイナリデータとなりますので、このプロジェクトそのものをバージョン管理の対象として差分管理やマージを行うことはできません。

 

Enterprise Architectのバージョン管理は「ロック→編集→ロック解除」方式となります。ある範囲について同時に編集できるのは1名のみ、ということになります。この制限を緩和する方法として、Enterprise Architectではモデルブラウザ内の「パッケージ」の単位でバージョン管理を行い、一人しか編集できない範囲を小さくすることができます。また、バージョン管理するデータはXMIファイル形式となっています。テキスト形式のXMIファイルをバージョン管理ツールで管理することで、差分のみを保存することが可能になります。

 

プロジェクトファイルそのものをバージョン管理の対象にしてしまうと、以下のような問題が発生します。

 

 

モデル内のパッケージに対するバージョン管理

ユーザーがパッケージをチェックアウトすると、Enterprise Architectはバージョン管理ツールに対してチェックアウトのコマンドを発行します。バージョン管理ツールでは最新のXMIファイルをローカルマシンの作業ディレクトリにコピーします。その後、Enterprise Architectはその最新のXMIファイルを読み込んでモデルの内容を最新に保ち、編集可能になります。

 

コミットを実行すると、Enterprise Architectはモデルの内容をXMIファイルとして出力し、バージョン管理ツールによってコミット作業が行われます。

この、Enterprise Architectがバージョン管理ツールを呼び出す部分は内部で行われますので、それぞれの利用者がバージョン管理ツール自身の動作を意識することはありません。利用するバージョン管理ツールの種類によらず、Enterprise Architectからの操作は同じです。

 

 

入れ子構造になっているパッケージのバージョン管理

親子関係にあるパッケージをそれぞれバージョン管理する場合には、それぞれのパッケージの内容のみがXMIファイルに出力され、管理されます。子パッケージの内容は、親パッケージでは管理されません。親パッケージのXMIファイルには子パッケージのXMIファイルの内容は含まれません。

 

入れ子構造になっているパッケージのバージョン管理を行うことで、バージョン管理される対象をさらに小さくすることができます。

 

 

参照: