タグ付き値

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タグ付き値

 

 

タグ付き値とは何か?

タグ付き値は、モデル要素に対して、UMLでは定義されていない独自の情報を追加・保持するための便利な仕組みです。

 

UMLの仕様の中で、タグ付き値はこのような独自情報の管理のために定義されました。

また、タグ付き値は、モデルとソースコードの間のラウンドトリップ開発の中で情報を維持するための仕組みとして利用されたり、他のツールに情報を渡したり、特定の目的のために要素に対して操作する際の追加情報として活用したりします。

Enterprise Architectでは、タグ付き値はモデルからソースコードを生成する際のプログラム言語固有の情報の定義のために利用されることが多いです。

 

厳密には、タグ付き値は、モデル要素のプロパティとしての値を指します。そのプロパティをタグと呼びます。

一例として、Personクラスに対して、Ageというタグを付加し、そのタグ付き値として42という値を指定します。このように、タグと値のセットで利用されます。そのため、このセットをタグ付き値と呼ぶことが多いです。

 

Enterprise Architectでは、「タグ付き値の型」を定義することができます。これは、タグ付き値の取り得る値の制約を定めるためのものです。

例えば、タグAgeは、Integer型というように設定することもできます。この場合には、ユーザーは数値のみが入力可能になります。

さらに、例えば20から120までの値を取り得る、というような型(Spin型)にすることもできます。この場合には、上下矢印のボタンが表示され、直接入力だけでなくマウス操作で値を変更することもできます。

 

タグ付き値を要素に追加する方法については、「タグ付き値の追加方法」をご覧ください。

 

 

タグ付き値の参照と編集

プロパティサブウィンドウでは選択されている要素のタグ付き値の参照と編集が可能です。

ダイアグラム内の要素とモデルブラウザ内の要素のどちらでも可能です。 名前空間ごとに、タグ付き値はグループ化されて表示されます。

 

なお、既定の設定では、同じ名前のタグ付き値は1つのみ表示されます。この設定は変更することもできます。「重複したタグ付き値を表示」のページをご覧ください。

 

注意:

タグ付き値の値が「<memo>」のタグ付き値を、メモ型のタグ付き値と呼びます。メモ型のタグ付き値は、256文字以上の文字列を保持するために利用します。プロパティサブウィンドウには、メモ型のタグ付き値の内容は表示されません。内容が設定されている場合には、*マークが表示されます。

 

プロパティサブウィンドウのタグタブからは以下の機能が実行可能です。

 

必要に応じて、新しいタグ付き値を定義したり、定義済みのタグ付き値を選択したりすることもできます。

 

 

タグ付き値を設定可能な対象

次の要素には、このプロパティサブウィンドウを利用して、タグ付き値の設定と編集を簡単に行うことができます。

 

要素の種類

説明

要素

要素は、その要素独自に定義されたタグ付き値と、継承されたタグ付き値が表示されます。

オブジェクト

オブジェクトには関連する分類子で定義されているタグ付き値も表示されます。

ポートとパート

ポートとパートは分類子ではなく、その型のタグ付き値が表示されます。型の親要素のタグ付き値も表示されます。

属性

属性自身のタグ付き値と継承元で定義されている値の両方が表示されます。

操作

その操作自身のタグ付き値のみが表示されます。

接続

その接続自身のタグ付き値のみが表示されます。

 

 

継承されているプロパティを上書きした場合には、タグ付き値は親から自動的にコピーされ、新しい値が設定されます。親には変更は反映されません。

タグ付き値を編集する場合には、付属するツールバーを利用します。

 

 

ツールバーのボタン

ツールバーを利用することで、タグ付き値を追加・削除・編集することができます。

 

 

項目

説明

区画の表示

タグ付き値をその分類ごとに区画を分けて表示します。

アルファベット順に並べる

アルファベット順にタグ付き値をソートして表示します。

新規タグ付き値

タグ付き値を追加することができます。

ノートの編集

既存のタグ付き値のノートを編集することができます。

選択した値を削除

既存のタグ付き値を削除することができます。

タグ付き値の定義

タグ付き値の定義ダイアログを表示します。

オプション

オプションボタンを押すとタグ付き値の名前空間を表示するかどうかの設定ができます。

ヘルプ

このヘルプを表示します。

 

 

参照: