オフラインでのバージョン管理

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オフラインでのバージョン管理

通常、バージョン管理されているプロジェクトが読み込まれると、Enterprise Architectは利用されているバージョン管理システムと通信を行い、初期化処理を行います。

Enterprise Architectがバージョン管理ツールに接続できない場合には、警告のメッセージが表示されます。そして、バージョン管理されているパッケージについては「オフライン」モードで操作が可能になります。

 

 

利用手順:

リボン

プロジェクト > バージョン管理 > オフライン作業

 

 

詳細:

項目

説明

オフラインで作業をする

プロジェクトの読み込み前に、「プロジェクト」リボン内の「バージョン管理」パネルにある 「オフライン作業」 を選択しておけば、このバージョン管理システムへの接続処理を無効にすることができます。もし、事前にバージョン管理システムに接続できないことがわかっている場合には、便利な方法です。

 

例えば、もしネットワークから切断されたノートPCで作業を行っている場合には、この項目を事前に設定しておくことにより、プロジェクトの読み込み時に、これらの接続のための処理に時間がかかったり、エラーが表示されたりすることを防ぐことができます。

 

オンラインとオフラインの切り替えはいつでも行うことができます。また、プロジェクトの読み込み前でも、読み込み後でも行うことができます。変更は、「プロジェクト」リボン内の「バージョン管理」パネルにある 「オフライン作業」 を選択すると、切り替えることができます。Enterprise Architectはオフラインの状態を確認し、バージョン管理ツールとの接続を行います。

バージョン管理のサーバが利用できない場合にバージョン管理機能を利用する機能について

モデル内のバージョン管理されているパッケージの状態について、モデル内部にも保持しています。

パッケージをチェックアウトした後バージョン管理のサーバと通信できなくなったとしても、パッケージはチェックアウトされたままの状態として表示されます。このパッケージはチェックアウトされていますので、通常通り編集できます。

 

パッケージをチェックアウトせずにサーバと通信できなくなった場合には、そのパッケージは編集できません。再度サーバに接続しチェックアウトできるようになるまで編集ができない状態になります。

オフラインチェックアウト

バージョン管理のサーバと通信ができない場合にも、強制的にチェックアウトすることもできます。この機能を利用すると、通信できない状態であってもモデルを編集することが可能になります。

この機能を利用するには、「プロジェクト」リボン内の「バージョン管理」パネルにある 「オフライン作業」 を選択してください(再度選択するとオフライン状態を解除できます)。

 

下の例において、パッケージ「DFD」はオフラインでチェックアウトされたことを示しています。 (「モデルブラウザに表示されるアイコン」 のページもご覧下さい。)

 

(上の画像の Logical View のアイコンに付属している8の字のようなマークはオンラインでチェックアウトされていることを示しています。)

 

なお、オフラインでチェックアウトした場合、バージョン管理ツールや他のユーザーはそのことを検知・把握することはできません。もし、同時に他のユーザーが(通常の)チェックアウトを実行し編集した場合、その内容を後から整合するようにマージすることはできません。オフラインチェックアウトを終了した時点で、オンラインでの変更内容は破棄(上書き)されてしまいます。

オフラインでチェックアウトしたパッケージをコミットする

その後、再度バージョン管理ツールに接続することができたタイミングで、整合性の確認を行います。オフラインチェックアウトしているパッケージが他のユーザーによってチェックアウトされていない場合、コミットすることができます。その際に、バージョン管理されている情報と手元の情報に差異がないかどうか内部で確認します。(作業ディレクトリに格納されているファイルは、再度明示的にチェックアウトしない限り、上書きすることはありません。) そして、差異がないことが分かった場合には、確認のメッセージを出すことなく、オフラインでの変更内容をコミットします。

 

一方、もしオフラインの間にモデル側に変更がある場合には、変更を上書きするかどうかを決める必要があります。Enterprise Architectは警告メッセージを表示し、上書きしてコミットするかどうかを指定することができます。この時点で、自分がオフラインの間に行った変更を破棄する選択をすることもできます。

 

バージョン管理サーバに再接続できるようになったときに、オフラインでチェックアウトしたパッケージをコミットすることができます。ただし、この場合には他のユーザーがチェックアウトしていないことが条件です。

「パッケージのバージョン管理情報」コマンドを利用すれば変更履歴の概要を確認することができます。選択に迷った場合、この情報を元に決めることもできるでしょう。

オフラインになる前に更新する

バージョン管理サーバを利用できる状態でパッケージを編集する場合には、常に最新の情報をサーバから取得して編集することになります。これは、チェックアウトをしなければパッケージの中身を編集することができないことが理由です。チェックアウトをした段階で、バージョン管理サーバから最新の情報が取得されます。

 

オフラインの状態では、このルールが適用されません。オフラインになった段階の手元の情報を編集することになります。つまり、手元の情報が最新ではない場合、最新の情報ではないモデルを編集してしまう可能性があります。これを避けるためには、オフライン状態になる前に最新バージョンを全て取得機能を利用して最新の状態に保つことが必要になります。

 

重要な注意:

なお、この機能を利用する場合、オフラインチェックアウトをしている間に他のユーザーが元のデータを編集したかどうかについては知ることができないことに注意してください。オフラインチェックアウトをした場合、別のユーザーが同時に編集した場合には両方の変更をマージすることはできません。結果的に、どちらかの編集内容をすべて破棄しなければなりません。