ソルバーを利用するためには

ソルバークラス変数はシミュレーションごとに1つだけ作成し利用することもできますし、必要に応じて複数のソルバークラスのインスタンスを作成することもできます。新しいソルバークラスインスタンスの開始には数秒かかる場合があることに注意してください。一般的には、シミュレーションの開始時に1つのソルバーインスタンスを作成し、必要に応じて再利用することをお勧めします。

ソルバークラスを使用するには、それぞれの製品ドキュメントに記載されているような数学ライブラリで利用可能な関数と、それらが使用するパラメータの知識が必要です。

まず、スクリプトで使用する数学ライブラリ（またはライブラリ）を定義します。MATLAB の場合は、次のように入力します。

var matlab = new Solver('matlab');

Octave の場合は、次のように入力します。

var octave = new Solver('octave');

そして、スクリプト内で数学関数を使用します。MATLABの場合は次のように入力します。

matlab.exec('complexMathsFunction', parameters);

Octave の場合は、次のように入力します。

octave.exec('complexMathsFunction', parameters);

次の2行のスクリプトは、それぞれのツール内で関数を実行し、結果を表示します。結果をEnterprise Architectに戻したい場合は、行の前に var resultFrom'Toolname' を付けます。

var resultFromMatlab = matlab.exec('complexMathsFunction', parameter1, parameter2); あるいは

var resultFromOctave = octave.exec('complexMathsFunction', parameter1, parameter2);

JavaScriptエンジンの一部であるソルバークラスは、モデル内アドインのJavaScriptからでも利用できます。

注意:

JavaScriptのセクションで新しいソルバーを作成した場合、複数回呼び出されると、シミュレーションのパフォーマンスが大幅に低下します。

OctaveソルバーとMATLABソルバーの詳細については、それぞれのヘルプページを参照してください。

ソルバーのコンストラクタ

コンストラクタ

説明

Solver

(string solverName)

指定されたヘルパーアプリケーションの新しいインスタンスに接続された新しいソルバーを作成します。

ソルバーのメソッド

メソッド	説明
get (string name)	ソルバー環境内から変数の値を取得します。
set (string name, object value)	ソルバー環境内の変数に新しい値を代入します。
exec (string name, string arguments, int returnValues)	指定された関数を実行します。実際に呼ぶことのできる関数は、使用するソルバーの種類によって異なります。

参照: