はじめに

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はじめに

データモデラー・アーキテクトは、概念的なものから論理的・物理的なものまで、複数の抽象レベルにまたがる組織の情報のモデルを作成する責任を負っています。概念モデルは実装技術に依存せず、業務担当者や専門家との議論に使用することができ、その領域の基本概念を表現し、議論し、合意するために利用できます。論理モデルは、概念モデルをより詳しく、より正確に表現するものです。一般的には技術的に中立であり、論理構造について議論し、合意するために利用できます。物理モデルでは、実装技術固有のデータをモデルに適用し、データベース管理システムなどのターゲット環境への生成に備えて、技術者が技術的な決定について議論し、合意するために利用できます。

 

ここでは、以下のような内容を説明します。

 

サンプルダイアグラム

サンプルダイアグラムでは、データモデルの定義方法を指定または記述する際に作成される、テーブル、ビュー、プロシージャー、シーケンス、ファンクションなどの重要な要素や接続の利用例を確認できます。

 

データモデルの抽象度

モデリング対象となる情報は、ビジネス関係者が作成する概念モデル、ビジネスアナリストやシステムアナリストが使用する論理モデル、データベースエンジニアなどの技術者が使用する物理モデルなど、さまざまな抽象度があります。この3つのレベルの情報モデルを管理する方法を説明します。

 

データモデルの作成と管理

Enterprise Architectを使って物理的なデータベーススキーマを管理するための詳細な作業方法について説明します。ODBC接続を通して実際のデータベースとやりとりを行うことのできるデータベースビルダーツールも利用できます。

 

データベーススキーマの読み込み

本番システム・テストシステム・開発システムなどの実際のデータベースに接続し、テーブル・ビュー・プロシージャなどを読み込んで、実際のデータベースの内容をモデルとして表現できます。データベースの図も作成可能です。テーブルなどの要素は、概念モデルや論理モデルなど、モデル内の他の要素に関連付けることができます。

 

データベース定義言語 (DDL) の生成

作成したモデルからデータベース定義言語(DDL)を生成できます。Enterprise Architectでは、さまざまなデータベース管理システム(DBMS)のDDLを生成できます。

 

対応するデータベース管理システム(DBMS)

Enterprise Architectは、主要なデータベース管理システム(DBMS)の多くに対応しています。読み込み機能を利用して、異なるDBMSのデータベースを分析などのために比較するために活用できます、

 

その他

データベース設計に関する、補足的な情報も説明しています。

 

注意:

  • Enterprise Architectの利用するUMLプロファイルは、公式に定義されたものではありませんが、広く利用されています。このデータモデリングプロファイルの詳細については、書籍「データベース設計のためのUML」をご覧ください。
  • FireBird1.5のテーブルは、InterBaseのテーブルとして扱われます。FireBirdの設計を行う場合には、種類をInterBaseに設定してください。