コラボレーションアドイン
Enterprise Architectでは「同一のプロジェクト」を「同時に複数人」で編集できます。この方法の場合にはデータを共有しているだけですので、他のユーザが編集した情報を即時に知ることができません。また、バージョン管理ツールとの連携やセキュリティ機能を利用による排他制御を行わない場合、複数人での同じ要素の編集結果は、最後に保存した人の結果になるという、同時編集による問題を避けることができません。
このEnterprise Architectで1つのプロジェクトを共有して複数人で同時編集する際の問題を、可能な限り回避するためのアドインが「コラボレーションアドイン」です。
コラボレーションアドインでは、TCP/IP 通信をするサーバを置き、データに対する変更があるたびに通信を行い、「同一プロジェクト」を同時に編集している人に、変更のデータを通知します。結果、他のユーザーが何を変更したかを、ほぼリアルタイムに知ることができるようになります。
(全員のEnterprise Architectでコラボレーションアドインが動作している必要があります。)
コラボレーションアドインは、この通知をトリガに、自動的にデータの再読み込みを行い、手元のデータを最新の情報に更新します。また、別のユーザが開いているダイアグラムをオープンしようとした場合、編集できない図として表示するように設定できます。
機能概要
コラボレーションアドインでは、以下の機能が実現できます。
- 同じプロジェクトを何ユーザーが同時に開いているかを表示
- 開こうとしたダイアグラムを他のユーザーが開いている場合、編集不可能な画像として表示
- 誰が・いつ・何を変更したか、どのダイアグラムをオープン・クローズしたかを「出力サブウィンドウ」に表示
- 他のユーザの操作による要素・ダイアグラムの追加・削除・更新をトリガとして、自動的にデータの再読み込み
ダウンロード
利用方法
通知サーバ
- 「通知サーバ」をインストール
- インストールフォルダ(デフォルトC:\Program Files\SparxSystems Japan\CollaborationServer\) を開き、CollaborationServer.exe を実行
- タスクトレイの「通知サーバ」のアイコンをクリックし、CollaborationServerダイアログを表示
- CollaborationServerのダイアログで、Address と Port を設定(Address が空欄ならばローカルIP)
- Start で、サーバ動作開始
- (タスクトレイでの動作ではなく、コマンドラインオプション /Service でサービスとして登録・動作させることも可能)
コラボレーションアドイン
- 「コラボレーションアドイン」をインストール
- Enterprise Architectを起動
- 「アドイン・拡張」リボン内の「アドインメニュー」パネルに表示される「コラボレーション」→「設定」で、「通知サーバ」を指定
- プロジェクトを開く
- (プロジェクト個別に、通知サーバを設定可能)
必要システム構成
- Enterprise Architectが動作する環境
- Enterprise Architect バージョン8.0以降のいずれかのエディション
- Enterprise Architect 32ビット版(64ビット版では動作しません。)
- IPv4ネットワーク(IPv6ネットワークでは動作しません。)
- QEAファイルは動作対象外です。
(QEAファイルは複数人で同時に編集することができないため。参考:プロジェクトファイル)
その他ご意見やバグ報告などがございましたら、ぜひサポートまでご連絡ください。
更新履歴
- 2012/07/06
- 日本語版を公開しました。
- 2018/04/19
- バージョン2.0.7を公開しました。